数字は悪くないのに呼ばれない人へ。
ぼくは、そんな静かな違和感を抱えている人に、この文章を書きます。
評価シートの数字はそこそこ悪くない。
それなのに、大事な案件のメンバー表には自分の名前がない。
飲み会や雑談の場で「次も一緒にやろうよ」と声をかけられるのは、なぜかいつも別の人。
結論から言うと、上司の評価と「一緒に働きたい」という評価は、別の軸で動いていることが多いです。
どちらか一方がゼロという話ではなくて、仕事の世界には「数字の世界」と「感情の世界」が並んでいて、その両方が静かに効いています。
この先では、その二つを切り分けて眺めてみながら、「一緒に働きたい側」を少しずつ育てていくヒントを、落ち着いたテンポで拾っていきます。
いきなりキャラを変えたり、無理して明るく振る舞う必要はないので、肩の力を抜いて読み進めてもらえたらうれしいです。
目次
上司の評価と「一緒に働きたい」の評価は、そもそも何が違うのか
仕事終わりに、評価シートのコピーをかばんに入れて電車に揺られながら眺めたことはありますか。
「成果は出している」「責任感がある」そんな言葉が並んでいるのに、胸のどこかはスッキリしない。
その違和感の正体は、たいていこうです。
上司の評価は、主に「役割をどれだけ果たしたか」の点数。
一緒に働きたいかどうかは、「その人と一緒の空間にいたときの感覚」。
似ているようで、測っているものがまったく違います。
評価シートに乗るものと、乗らないもの
評価シートに乗るのは、想像しやすい要素たちです。
- 期限を守れたか
- 目標数値を達成できたか
- 指示通りに動いたか
- 改善提案やプラスアルファがあったか
これらは書類に残しやすくて、説明もしやすいです。
だからこそ「評価」としては重く扱われます。
一方で、こういうものはシートの行に名前がありません。
- 残業続きのときでも、周りへの一言を忘れない
- 会議で意見がぶつかったあと、あとでそっと声をかける
- 忙しい上司の時間を取りすぎないように、相談の仕方を工夫する
どれも、「一緒に働きたいかどうか」に直結するのに、評価欄には項目がない。
ここに、ずれが生まれます。
数字としての評価と、感情としての信頼
会社にいると、どうしても数字は目立ちます。
売上、件数、達成率。
ダッシュボードにグラフが並び、評価の場でもそこがまず話題に上がる。
でも、人が誰かと一緒に仕事をしたいとき、頭の中でこんなチェックをしています。
- この人と一緒だと、変な心配をしなくて済むか
- 自分の弱さを見せても、必要以上にジャッジされないか
- トラブルが起きたとき、逃げずに対話してくれそうか
これはもう、点数ではなく感覚です。
過去にその人と過ごした時間の「体感の平均値」が、静かに積もってできているもの。
だから、数字が良くても「一緒に働きたい」とは限らないし、数字が控えめでも「また一緒に組みたい」と思われる人がいます。
この二つを、ごっちゃにして自分を責めてしまうと、心がすり減ってしまうんですよね。
「また声をかけたい人」にだけ働く見えないルール
大きな案件のメンバー表は、単にスキル順で並んでいるわけではありません。
もちろん能力は大事ですが、現場でよく起きているのはこんな会話です。
「この案件、誰と組みたい?」
「数字ならあの人だけど、正直疲れるんだよな……」
「じゃあ、今回はこっちのメンバーでいこうか」
資料には残らない、小さな一言。
この一言の中に、「一緒に働きたいかどうか」の評価がすべて入っています。
ここまで読んで、「自分は数字側に偏っているかもしれない」と感じたなら、それは悪いことではありません。
むしろ、役割を果たす力があるという土台がすでにある状態です。
あとはそこに、安心感や信頼という層を少しずつ足していくだけです。
上司の評価が決まる仕組みと、その限界を静かに見ておく
ある日の午後、上司が会議室にこもって評価シートとにらめっこしている。
そんな場面を想像してみてください。
全員の仕事をすべて見ているわけではない上司は、どうしても「分かりやすい要素」に引っ張られます。
上司が見ている「結果」と「プロセス」の内訳
上司の評価は、大ざっぱに言うとこんな材料でできています。
- 目標に対する達成度
- 期限の守り方
- トラブルの有無
- 他の人から聞く評判
- 自分が一緒に仕事をして感じた印象
ここでポイントになるのは、上司自身も完璧な観測者ではないということです。
すべてのプロジェクトを等しく細かく見ているわけではないし、忙しいと記憶も偏ります。
だからこそ、数字などの分かりやすいものに重心が寄っていく。
「評価はそこそこ」「大きなマイナスはない」くらいで止まってしまう人が出てきます。
好き嫌いと評価を切り分けられない現実
もう一つ、あまり語られないけれど大きい要素があります。
それが、上司の中にある好みや価値観です。
- テンポよく話す人が好き
- 主張がはっきりしている人が好き
- むしろ、落ち着いていてあまり前に出ない人が好き
どれが正しいという話ではなくて、単純に「好み」です。
この好みは、無意識のうちに評価にも影響します。
どんなに公平であろうとしても、人は完全に機械にはなれません。
だからこそ、あなたの評価が数字の割に伸びないとき、それはあなたの価値そのものが低いからではなく、評価という仕組みの限界に当たっている可能性も高いのです。
ここで大事なのは、
「上司の評価がすべて」
「評価が伸びない自分はダメ」
と決めつけないこと。
評価の仕組みを一度分解して眺めておくと、自分を守る視点が一つ増えます。
そしてそのうえで、「一緒に働きたい」の軸を静かに育てていけば良いのだと分かります。
「評価は悪くないのに呼ばれない」状態で起きていること
評価は平均より少し上。
でも、プロジェクトのメンバー選定では名前が挙がらない。
そんなとき、周りで起きているのはたいていこんなイメージです。
- あなたに任せれば、結果は出してくれそう
- ただし、途中のコミュニケーションや雰囲気作りは、別の人に任せた方が楽そう
つまり、「役に立つけれど、少し距離を置いて扱いたい存在」として見られている可能性があります。
厳しい言い方に聞こえるかもしれませんが、これは裏を返せば、結果を出す土台はすでにあるということでもあります。
足りないのは、ほんの少しの安心感や、柔らかさだけかもしれません。
それなら、今からでも取り戻せます。
「一緒に働きたい」と思われる人に対する感情の正体
では、具体的にどんな人が「また一緒にやりたい」と思われるのでしょうか。
ここで大切なのは、派手さよりも「一緒にいてどう感じるか」です。
話がうまい人より「一緒にいて疲れない人」が選ばれる
仕事が立て込んでいるとき、あなたならどんな人と組みたいですか。
- 会議でどんどん発言して場を回す人
- 大きな声ではないけれど、静かに支えてくれる人
状況によって答えは変わると思いますが、共通しているのは、
「一緒にいるとき、自分の心の消耗が少ない人」だと思います。
一見すると、コミュニケーション能力が高くて明るい人が選ばれがちに見えます。
けれど、実際にはこんな要素が重視されます。
- 怒りをぶつけてこない
- 相手の立場を少しでも想像して発言してくれる
- 分からないことを素直に聞いてくれる
これらは、スキルというより「態度」の話です。
性格の良し悪しというより、「相手を消耗させないようにする意識」があるかどうか。
忙しいときほどにじむ、人柄のコア
人柄は、余裕のあるときよりも、忙しいときにあらわになります。
- 納期前でピリピリしている日
- 予定外のトラブルで残業が続いている週
- チャットの通知が止まらない時間帯
こんなときに、
「ちょっと今いいですか」と声をかけられたときの返し方。
急な依頼にどんな表情を見せるか。
ミスをした人にどんなトーンで話しかけるか。
その一つ一つが、周りの人の記憶に刻まれていきます。
もちろん、いつでも完璧に優しくするなんて無理です。
人間なので、イライラする日だってあるし、ついきつい言い方をしてしまうこともあります。
大事なのは、「疲れていてもここだけは守ろう」というラインを、自分の中に一つ持っておくことです。
例えば、
- どれだけ忙しくても、「ありがとう」と「すみません」だけは省略しない
- 相手を責める問いかけではなく、「どうすれば間に合いそうか」を一緒に探す
- 後から気づいたときは、短くてもフォローの一言を返しておく
こうした小さな積み重ねが、「この人と一緒なら、大変でもなんとかなる」という感覚を作っていきます。
信頼残高が増える瞬間と、静かに減っていく瞬間
信頼は、銀行口座みたいなものです。
一気に増えることは少ないけれど、少しずつ積み上がっていきます。
増える瞬間は、だいたいこんなときです。
- 自分がミスしたとき、責めるより先に一緒に原因を探してくれたとき
- やりたくない仕事を押し付けず、事情をきちんと説明してくれたとき
- 約束したことを、忘れずに守ってくれたとき
逆に、静かに減っていく瞬間もあります。
- 忙しいからといって、挨拶やお礼を完全に切り落としてしまうとき
- ミスが起きたとき、まず誰かのせいにしようとする空気を出してしまうとき
- その場では分かったふりをして、裏で不満だけがたまっていくとき
一度や二度なら誰にでもあります。
ただ、これが繰り返されると、口座の残高が目減りしていく。
そして、ある日メンバー表を眺めたときに「あれ、自分の名前がない」と気づくことになります。
この記事では、このあと、あなた自身の現在地をやさしく確かめるチェックと、
「評価は高いが一緒に働きにくい人」と「数字は普通でもまた組みたい人」の違いを並べて眺めていきます。
自分は今どの位置にいるかを知る、やさしいセルフチェック
ここからは、一度深呼吸して、自分の今の状態を眺める時間にしていきます。
点数をつけるためではなく、「地図を描くためのチェック」です。
数字の評価と「一緒に働きたい」のマトリクスでざっくり位置を確認する
頭の中に、縦と横の線を引いてみてください。
- 縦軸が「上司の評価(数字)」
- 横軸が「一緒に働きたい度(感覚)」
自分は今、だいたいどのあたりにいるでしょうか。
- 数字も高く、一緒に働きたい度も高い
- 数字は高いが、一緒に働きたい度が低め
- 数字は控えめだが、一緒に働きたい度が高い
- どちらも育ち途中
完璧に把握する必要はありません。
なんとなく、「ここかな」と思える位置に自分を置いてみるだけで、
次に何を意識するかが少しクリアになります。
もし迷ったら、「最近、名指しでお願いされた仕事があったかどうか」を思い出してみると、ヒントになります。
チェック表で今の自分の癖を見える化する
次に、具体的な行動の癖をチェックしてみます。
以下の項目に、心の中で「よくある」「たまにある」「あまりない」と印をつけてみてください。
| 項目 | よくある | たまにある | あまりない |
|---|---|---|---|
| 直近3か月で、名指しでお願いされた仕事があった | |||
| ミスをしたとき、最初の一言が言い訳寄りになる | |||
| 忙しいときほど、チャットやメールが素っ気なくなる | |||
| 会議後に、誰かのフォローの一言を送ったことがある | |||
| 約束の時間に間に合わないと分かったとき、事前に一報を入れている | |||
| 退職や異動をした人と、その後もやりとりが続いている | |||
| 仕事の相談だけでなく、ちょっとした雑談を振られることがある |
「よくある」が多いほど、その方向の傾向が強いと考えてみてください。
例えば、
- 名指しでお願いされることは少ないけれど、フォローの一言はよく送っている
- 言い訳が先に出てしまうことが多いけれど、時間の連絡はきちんと入れている
こういう混ざり具合も普通です。
大事なのは、自分を裁くためではなく、次にどこを動かすかを見つけるためのチェックだということです。
結果ではなく「これからどこを動かすか」に意識を向け直す
チェックの結果を眺めて、「自分はダメだな」と感じたとしても、そこで止まる必要はありません。
心が少しチクっとした項目ほど、伸びしろが眠っています。
ここまで読めている時点で、あなたはすでに、自分の働き方を良くしたいと願っているはずです。
その意志があるなら、あとは動かす場所を一つ選ぶだけです。
このあと紹介する比較表を見て、
「ここだけ直せたら、自分はかなり楽になるかもしれない」
と感じる部分を、一つだけ拾ってみてください。
「評価は高いが一緒に働きにくい人」と「数字は普通でもまた組みたい人」の違い
ここからは、二つのタイプを並べて眺めてみます。
どちらかが完全に正しいという話ではなく、バランスの問題として見ていきます。
二つのタイプの行動パターンを比較表で眺めてみる
次の表は、あくまでイメージですが、現場でよく見かける違いをまとめたものです。
| 特徴 | 評価は高いが一緒に働きにくい人 | 数字は普通でもまた組みたい人 |
|---|---|---|
| 指示の受け方 | 内容は正確に確認するが、相手の負荷にはあまり関心がない | 相手の忙しさも見ながら、優先順位を一緒に整えようとする |
| 報連相のタイミング | まとまってから一気に報告するため、途中が見えづらい | 重要なタイミングだけこまめに共有し、相手を安心させる |
| ミスへの対応 | まず原因説明に力を入れ、自分の正当性を示そうとする | 先に迷惑をかけたことへの一言を置き、その後で一緒に原因を整理する |
| 周囲への態度 | 余裕がないときに表情や言葉がきつくなりがち | 忙しいときでも、最低限の丁寧さを残そうとする |
| チーム視点 | 自分のタスクを完璧にこなすことに意識が集中しやすい | 全体の流れを見て、誰が詰まりそうかをさりげなく気にかける |
| フィードバックの仕方 | 正論を優先し、受け取る側の心の状態は後回しになりがち | 相手の状況を聞きながら、言葉を選んで伝えようとする |
| 雰囲気 | 仕事はできるが、近づきにくい印象を持たれやすい | とび抜けてはいなくても、一緒にいると安心すると言われやすい |
この表を見て、「自分は完全に左側だ」と感じる人もいれば、
「意外と右側にも当てはまっているかも」と思う人もいると思います。
大切なのは、どちらの要素も持てるように少しずつバランスを整えていくことです。
数字を下げる必要はありません。
そこに、右側の要素を一つずつ足していけば良いだけです。
どちら側にも偏りすぎないための小さな調整
もし自分を振り返って、
「ちょっと左側の要素が強いかもしれない」と感じたら、
いきなり全てを変えようとしなくても大丈夫です。
例えば、次のような一歩があります。
- 報告のときに、事実だけでなく「今こう感じています」という一言を添えてみる
- ミスが起きた場面で、最初の一言だけは「ごめんなさい」と「ありがとう」で始めてみる
- 会議の後に、一人だけでも「助かりました」とメッセージを送ってみる
逆に、右側の傾向が強くて、
「人からは好かれているけれど、数字の評価は伸びづらい」
という人は、
- 自分の成果を簡潔に言葉で説明する練習をしてみる
- やっている工夫や改善を、上司にきちんと共有するタイミングを作る
といった動き方もあります。
自分の強みを生かしつつ、信頼の穴を埋めていく考え方
自分のスタイルを丸ごと否定してしまうと、疲れ切ってしまいます。
だからこそ、強みはそのまま残しつつ、足りないところだけを埋める発想が大事です。
- ロジカルに考えるのが得意なら、その力を使って「相手が安心する条件」を言語化してみる
- 気配りが得意なら、それを数字や報告に少し反映して、評価にも乗るようにする
そうやって、自分の中の要素を組み替えていくと、
「評価も悪くないし、一緒に働きたいとも思われる人」に近づいていきます。
よくある悩みと、静かに方向を変えるためのヒントQ&A
ここからは、実際によく聞く悩みを質問形式で拾っていきます。
どれか一つでも「自分のことかもしれない」と感じたものがあれば、その答えの一部を持ち帰ってもらえたらうれしいです。
評価シートでは悪くないと言われるのに、大きな仕事には呼ばれません
これは、まさに「数字の評価」と「一緒に働きたい」がズレている典型です。
あなたはすでに、任せられるだけの力を持っていると見られています。
ただ、大きな仕事になるほど、成果だけでなく「一緒に進めていく過程」が重視されます。
そこで見られているのは、
- トラブルが起きたときにどう振る舞うか
- 他メンバーとの橋渡し役になれるか
- 周りの人の気持ちを必要以上に消耗させないか
といった部分です。
もし不安なら、信頼している先輩や上司に、
「自分がチーム案件に入るとしたら、どこをもう少し整えると良さそうですか」
と、ピンポイントで聞いてみるのも一つの手です。
上司とそりが合わない場合、人柄を頑張っても意味がない気がします
たしかに、どうしても価値観が合わない相手はいます。
どれだけ丁寧に振る舞っても、相手の好みから外れてしまうことはあります。
それでも、人柄を整える意味はあります。
なぜなら、あなたの人柄は、今の上司だけでなく、
- 同じチームのメンバー
- 他部署の人
- 未来の職場の人たち
にも見られているからです。
今の上司と合わないという事実は、否定しなくて大丈夫です。
そのうえで、「この人以外の誰かが見ても、信頼できると感じる態度」を少しずつ積んでいけば、環境を変えたときにも効いてきます。
自分をよく見せようとすると、不自然になってしまいます
無理にキャラを盛ろうとすると、どうしてもどこかで無理が出ます。
人柄というのは、「よく見せる」よりも「削らない」意識のほうが大事だったりします。
例えば、
- 相手の話を途中で遮らない
- 分からないことをそのままにしない
- してもらったことに、短くても感謝を伝える
こういった、ごく基本的なところを丁寧にするだけでも、印象は大きく変わります。
自分を大きく見せようとするより、相手を雑に扱わないことに意識を置くと、不自然さが減っていきます。
数字の評価が低いとき、人柄でカバーすることはできますか
正直に言うと、まったく数字が出ていないのに人柄だけで長期的に守られる、という状況は多くありません。
ただし、人柄があることで「待ってもらえる時間」は確実に伸びます。
数字が低いときに問われるのは、
- 状況をきちんと共有しているか
- 改善のために何を試しているか
- 周りの人を巻き込むときに、敬意を持って声をかけているか
です。
人柄が信頼されていれば、
「今は結果が出ていないけれど、この人ならもう少し見守ろう」
という判断になりやすいです。
明るく振る舞うのが得意ではないのですが、それでも一緒に働きたいと思われるでしょうか
もちろん、思われます。
明るさよりも、
- 話すときに相手の目を見る
- 相手の話を遮らず、要点を復唱してから返す
- 約束を守り、守れないときは早めに伝える
こうした丁寧さのほうが、長期的には効いてきます。
静かな人が信頼されるパターンはとても多いです。
「無理に明るくする」のではなく、静かなまま安心感を増やす方向を選んでみてください。
異動や転職のたびに人間関係を一から作るのがつらいです
環境が変わるたびにゼロからスタートする感覚は、たしかに疲れます。
でも、前の職場で育てた人柄は、見えない形で引き継がれています。
- 前の職場の誰かが、思わぬところであなたの話をしてくれている
- 昔の同僚と再び仕事をする機会が回ってくる
そういう巡り合わせも、珍しくありません。
今いる場所で、人を大切にすること。
それが、未来のどこかであなたを助けてくれることは多いです。
ゼロからではなく、「自分の中の蓄積」を持ってスタートしていると捉えてみてください。
明日から少しだけ変えてみる、「一緒に働きたい」に寄せる行動リスト
ここまで読んでくれたあなたは、おそらくもう、自分の働き方を変える準備ができています。
あとは、どこから手を付けるかを決めるだけです。
朝一番の挨拶と一言を整える
一日の最初の数分は、その日一日の空気を決める時間です。
- 目を合わせて「おはようございます」と言う
- 余裕があれば、「きのうの件、ありがとうございます」の一言を足す
- オンラインなら、短い一言をチャットに投げる
これだけでも、周りの人の印象は変わります。
もし迷ったら、まずは一人だけでも大丈夫です。
毎朝必ず挨拶を返してくれる人を見つけて、その人との一言から始めてみると、心のハードルが下がります。
仕事の受け方と返し方に、一段だけ丁寧さを乗せる
仕事を依頼されたとき、次の二つを意識してみてください。
- 内容だけでなく、期限と優先度を確認する
- 中間報告を一回だけでも入れる
例えば、
「この件、了解です。今日の夕方までに第一案を共有してもいいですか」
といった一言を足すだけで、相手はかなり安心します。
返すときも、
「先ほどの件、ここまで進んでいます。気になるところがあれば教えてください」
と添えるだけで、「任せていても大丈夫だ」という感覚が育っていきます。
ミスをした後の一言を、「言い訳」から「感謝と改善」に変える
人は誰でもミスをします。
本当に差がつくのは、ミスそのものよりも、その後の一言です。
- 「忙しかったので」は、相手から見るとただの理由に聞こえます
- 「迷惑をかけてしまってすみません。次からは◯◯します」は、信頼を戻すスタートになります
完璧な反省文は要りません。
ただ、
- 相手にかかった負担を認める
- 次にどうするかを一つだけ示す
この二つを含んだ一言を意識してみてください。
オンラインでも「いるだけで安心する」存在になる意識の置き方
リモートワークが増えると、「一緒に働きたい」という感覚が見えにくくなります。
それでも、オンライン上でできることはたくさんあります。
- 返信は長文でなくていいので、「見ています」「今ここまで進んでいます」と一行返す
- 雑談チャンネルに、たまに短い感想やスタンプを置く
- カメラオンの会議では、話を聞いている様子が少しでも伝わるようにうなずく
こうした小さなサインが、画面越しでも安心感を伝えてくれます。
まとめと、これからのキャリアを守るための一歩
ここまで、一気にいろいろな話をしてきました。
最後に、今日の内容をシンプルにまとめておきます。
- 上司の評価は「役割の点数」、一緒に働きたいかどうかは「一緒にいるときの感覚」
- 数字が悪くないのに呼ばれないとき、評価の仕組みの限界と、人柄の側面の両方が絡んでいる
- 人柄は性格そのものではなく、日々の小さな態度や言葉の選び方で育っていく
そのうえで、これからのキャリアを考えるときの基準を、最後に箇条書きで置いておきます。
- 上司の評価だけで、自分の価値を決めつけない
- 数字を伸ばす努力と同じくらい、「一緒に働きたい」と思われる行動に投資する
- 無理に明るく振る舞うより、「相手を雑に扱わない」ことを守る
- 忙しいときほど、自分の中の守りたいラインを一つ決めておく
- 人柄の改善は、大きな性格改造ではなく、日々の一言と態度の積み重ねで十分だと知っておく
もし今、心のどこかで、
「自分も、数字は悪くないのに呼ばれない側かもしれない」
と感じているなら、今日から意識する一つを選んでみてください。
例えば、
- 明日の朝、同じフロアの誰か一人にだけ、いつもより丁寧な挨拶をしてみる
- 次の報告のときに、「ここは少し不安なので、見てほしいです」と正直に伝えてみる
- 過去に助けてもらった誰かに、短いお礼メッセージを送ってみる
どれも、大きな変化ではありません。
それでも、その一歩が重なっていくうちに、静かに評価の軸が変わっていきます。
数字は、きっとこれからも大事です。
ただ、数字だけでは守りきれない「一緒に働きたい」という評価を、自分の中で丁寧に育てておくことは、これからの長いキャリアにとって、かなり心強い味方になります。
この文章が、その最初の一歩を選ぶきっかけになってくれたら、ぼくはうれしいです。
ゆっくりで大丈夫なので、自分のペースで育てていきましょう。





