完璧にやろうとした日ほど、手が止まってしまうことがあります。
締切が迫っているのに、フォントの大きさや言い回しを延々と直しているうちに、気づけば夜になっている。
そんな自分を見て、ため息をつきながら「またやってしまった」と心の中で舌打ちする夜が続くと、さすがにしんどいですよね。
でも、ぼくは思います。
完璧主義そのものが悪いのではなく、ただ「濃度」が濃くなりすぎているだけだとしたらどうでしょうか。
この記事では、完璧主義をゼロにする話はしません。
そうではなくて、完璧主義を「薄める」ことで、生きやすさも成果も同時に上げていく方法を、一緒に整理していきます。
読み終わるころには、自分をいじめるための完璧ではなく、守りたいところだけを守れる完璧に変えていけるはずです。
そして最後に、今日からできるたった一つの行動も、そっと置いておきます。
目次
完璧主義は「ダメな性格」じゃなくて、あなたを守ってきた戦い方です
まず、ここから確認したいです。
完璧主義を、いきなり悪者にしないであげてほしいんです。
小さいころ、失敗したときに強く叱られた経験がある人もいると思います。
テストで高得点を取ったときだけ褒められた記憶が残っている人もいるはずです。
仕事でたった一度のミスを、いつまでも掘り返されたことがある人もいるでしょう。
そんな環境の中で、
- ミスすると怒られる
- 中途半端だと評価されない
- 人に迷惑をかけたら居場所がなくなる
こういう空気の中を生きてきたとしたら、「失敗しないために徹底的に準備する」生き方を選ぶのは、とても自然なことです。
その結果として身についたのが、今の完璧主義です。
それは、あなたが自分を守るために覚えた、立派なサバイバルスキルでもあります。
完璧主義には、ちゃんと役に立ってきた場面がある
思い返してみると、完璧主義が役に立った場面も、きっとあります。
- プレゼン資料を徹底的に作り込んだ結果、大事な商談がうまくいった
- 相手の立場を細かく想像してメッセージを書いたことで、関係がスムーズに進んだ
- 締切ギリギリまで粘ってクオリティを上げたことで、信頼を得られた
こうした経験が積み重なると、心の奥に次のようなルールができてしまいます。
「ちゃんとやらない自分には、価値がない」
本当はそんなことないのに、そのルールに従うことで、ここまでなんとかやってきた。
だからこそ、ただ「完璧主義をやめよう」と言われても、心のどこかで強い反発が出てしまうのは、ある意味で当然のことです。
自分を守ってくれていた完璧主義に、一度だけお礼を言ってみる
ここで、一つだけ小さなワークを挟ませてください。
過去を振り返って、完璧主義のおかげで守られた場面を、一つだけ思い出してみてほしいです。
受験でも、仕事でも、人間関係でも、どこでも大丈夫です。
その場面をはっきり思い浮かべたら、心の中でひと言だけつぶやきます。
「あのとき、守ってくれてありがとう」
これをやるだけで、完璧主義はただの厄介者ではなく、長年一緒に戦ってきた相棒のような存在に変わります。
相棒だからこそ、これからはもう少し楽な戦い方を、一緒に探していこうというスタンスで向き合えるようになります。
それでも苦しくなるのは、完璧主義の濃度が「濃すぎる場面」が増えたからです
完璧主義が役立つ場面がある一方で、「さすがにこれ以上はつらい」と感じる瞬間もあります。
例えば、こんなパターンです。
- 何度も推敲しないと送れないメールが増えすぎて、1通に30分かかってしまう
- 予定を詰め込みすぎて、少し崩れただけで自己嫌悪に落ちてその日が終わる
- 仕事だけでなく、家事や身だしなみにまで100点を求めてしまい、休む時間がなくなる
どれか一つでも心当たりがあるとしたら、完璧主義の「濃度」が高くなりすぎているサインかもしれません。
よくある三つのパターン
ぼくが話を聞いていて特に多いのは、この三つです。
1つ目は、仕事が進まないタイプです。
資料や文章を何度も見直してしまい、「あともう少し」「念のためにもう一回」と繰り返しているうちに、締切ギリギリになってしまう。
頭の中ではやるべきことがわかっているのに、手が動かない。
気づけば、机の上に冷めたコーヒーだけが残っていたりします。
2つ目は、人間関係で自分をすり減らすタイプです。
メッセージの文面、句読点の位置、スタンプのタイミング、身だしなみ。
あらゆるところに「ちゃんとしなきゃ」を適用して、少しでも失礼があったら大変なことになる気がしてしまう。
会う前から緊張で疲れ果てているのに、周りには気づかれないこともよくあります。
3つ目は、自分いじめタイプです。
周りはそこまで気にしていない部分でも、自分だけは100点を取らないと気が済まない。
90点でも普通なら十分なはずなのに、「まだ詰めが甘い」「ここもできていない」と、終わったあとも自分に追い打ちをかけてしまう。
寝る前にその日の失敗だけを並べ立ててしまう夜は、まさにこのパターンです。
こうした状態が続くと、「ちゃんとやらなきゃ」と思うほど、逆に動けなくなっていきます。
チェックリストで、あなたの完璧主義の濃度を見てみる
いまのあなたの状態を、少しだけ客観的に眺めてみましょう。
当てはまるものに心の中で「はい」と答えてみてください。
| チェック項目 | YES/NO |
|---|---|
| 仕事や作業を始める前に、細かい準備で疲れてしまうことが多い | |
| メールやチャットを送るのに、何度も読み返してからでないと送れない | |
| 1日の予定を詰め込みすぎて、守れなかった自分を責めることが多い | |
| 「この程度でいいか」で終わらせるのが、ほとんどできない | |
| 人から褒められても、「まだまだ」としか思えない | |
| 自分だけいつも100点を目指していて、周りはもっと楽にやっている気がする | |
| 休日も「何か生産的なことをしなきゃ」と感じて、心から休めない |
だいたいの目安としては、こんなイメージです。
- 0〜2個なら、完璧主義は今のところうまく機能している可能性が高いです。
- 3〜5個なら、場面によって濃度が上がりすぎているところがありそうです。
- 6個以上なら、そろそろ「濃度を調整する」ことを真剣に考えてあげたほうが、これからの自分を守れます。
ここまで読んで、「確かに濃いかもしれない」と少しでも感じたなら、次の話に進む準備は整っています。
「やめる」んじゃなくて「薄める」。完璧主義を10段階で考えてみませんか
ここからが本題です。
完璧主義と付き合ううえで、ぼくが一番おすすめしたいのは、0か100かで考えるのをやめることです。
多くの人の頭の中では、完璧主義はこんな二択になりがちです。
- 完璧でいられる自分
- 完璧じゃなくなって、価値がなくなる自分
この二択のままだと、完璧主義を手放すなんて、とても選べません。
どちらを選んでも苦しいゲームだからです。
完璧主義の「濃度」を10段階で見てみる
そこで提案したいのが、完璧主義を1〜10の濃度で捉えるという発想です。
- 1〜3:かなりラフ。ざっくりでも動き出せる状態
- 4〜7:丁寧さとスピードのバランスが取れている状態
- 8〜10:超集中モード。命綱レベルの場面でだけ使いたい濃度
人生のすべての場面で10を使う必要はありません。
むしろ、10を常用してしまうと、心身が持たなくなってしまいます。
例えば、こんなイメージです。
- 命がかかっている現場、大規模なトラブルにつながる作業 → 濃度8〜10
- 大事なプレゼンや、ここぞという勝負どころ → 濃度7〜8
- 日々の定例業務や、家事、人との雑談 → 濃度4〜6
- 趣味や息抜き、練習、試作 → 濃度1〜3
このように、場面ごとに「ちょうどいい濃度」は変わるはずです。
それなのに、どの場面にも10を持ち込んでしまうと、そりゃあ疲れます。
三つの状態を比較してみる
ここで一度整理しておきましょう。
完璧主義の濃度別に、状態を比較してみます。
| 濃すぎる完璧主義 | ちょうどいい完璧主義 | 力を抜きすぎている状態 | |
|---|---|---|---|
| 行動の特徴 | 始める前に疲れて動けない、締切前に一気に追い込む | 重要度に応じて力の入れどころを変えられる | とりあえずで済ませてしまい、振り返りがない |
| 感情 | 常に不安、終わっても安心できない | 適度な緊張と達成感が両方ある | その場しのぎの安心感と、後から来る後悔 |
| 結果 | クオリティは高いこともあるが、頻度や継続性が落ちる | 一定以上の質を安定して出し続けられる | 当たればラッキー、外れれば信頼が落ちる |
| 周りからの見え方 | 頼りになるが、どこか無理している印象 | 安心して任せられる、持続性がある | 波が激しく、任せるのが不安 |
この表を眺めながら、心の中で自分に問いかけてみてください。
「自分は、どのゾーンにいる時間が一番長いだろう」と。
もし「濃すぎる完璧主義」の列に近いと感じたなら、やるべきことは一つです。
完璧主義を捨てるのではなく、濃度を1段階だけ下げてあげることです。
次の章では、そのやり方を具体的に形にしていきます。
今日からできる「完璧主義を1段階だけ薄める」4ステップ
ここからは、具体的なやり方の話です。
いきなり大きく変えようとすると心が反発するので、まずは1段階だけ薄める前提で組み立てていきます。
ステップ1 守りたいポイントを先に決める
最初にやることは、何かを手放すことではありません。
むしろ逆で、「ここだけはちゃんと守りたい」ポイントを先に決めてしまうことです。
例えば、仕事ならこんな感じです。
- 提出前の誤字脱字チェックは必ずやる
- 嘘やごまかしは絶対に書かない
- 相手が誤解しそうなところだけ、丁寧に説明する
家の中なら、こうかもしれません。
- 食べ物だけは腐らせないように管理する
- 寝る場所だけはいつも確保する
- 体調が悪いときは、他を捨ててでも休む
絶対に守りたいラインを3つだけ書き出してみてください。
紙でもメモアプリでも大丈夫です。
先に守りを決めておくと、その外側では少し力を抜いても大丈夫だと、心が理解しやすくなります。
ステップ2 「誤差ライン」を決めて時間で区切る
次に、どこから先は誤差として受け入れるかを決めます。
例えば、資料作成なら、こんなルールが考えられます。
- 見出しのフォントサイズを決めたら、悩むのは2パターンまで
- スライド1枚あたりの調整時間は10分までにする
- 一度決めた表現は、3回以上書き直さない
家事なら、こうかもしれません。
- 掃除は「ぱっと見きれい」なら合格にする
- 洗濯物はたたみ方よりも「しまうこと」を優先する
- 完璧な料理より、コンビニと自炊を組み合わせて体調を守る
ポイントは、時間や回数で区切ることです。
終わりのないこだわりに飲み込まれる前に、自分でゲームセットの笛を吹けるようにしておくイメージです。
ステップ3 「60点で出すタスク」を一つだけ選ぶ
ここまで来たら、いよいよ小さな実験です。
今日か明日、一つだけ「60点で出す」と決めるタスクを選んでほしいです。
例えば、こんなものが候補になります。
- 社内だけで使う資料
- 信頼できる相手へのメッセージ
- 家の中の一部分の片づけ(机の上だけ、クローゼットの一角だけなど)
- ブログやSNSの下書きの公開
やり方はシンプルです。
- そのタスクにかける時間を先に決める(例えば30分)
- 時間が来たら、たとえ気になるところがあっても、そのまま出してみる
- 出したあとで、「本当に困ったことは起きたか?」だけを確認する
多くの場合、自分が気にしていたほど、周りは細部を見ていません。
それを一度、体験として知ってあげることが大切です。
ステップ4 結果ではなく「出せた自分」に丸をつけるログをつける
最後のステップは、評価の基準をそっと横にずらすことです。
完璧主義が濃いとき、評価の軸はいつも「どれだけ完璧にできたか」になりがちです。
そうではなくて、今日だけは「どれだけ出せたか」「どれだけ楽に終われたか」で自分に丸をつけてみてください。
1日の終わりに、メモアプリでもノートでもいいので、こんな感じで一行書いてみます。
- 60点で出した資料、特に問題は起きなかった
- メールの見直し回数を半分にしてみたけれど、相手の反応はいつも通りだった
- 掃除を「ここまで」と決めたら、余った時間でゆっくりお茶が飲めた
このログを続けると、少しずつ心が学習していきます。
「ちゃんとやらないと価値がない」ではなく、「自分を守りながら続けられるほうが価値がある」と。
薄めた完璧主義を維持するための環境デザインと、罪悪感との付き合い方
一度完璧主義の濃度を下げる経験ができると、心はたしかに軽くなります。
ただ、そのあとにやってくるのが、罪悪感です。
「前はもっと頑張れていたのに」
「周りはもっとやっているのに、自分だけ楽をしている気がする」
この声に飲み込まれると、せっかく薄めた完璧主義が、またすぐ元通りになってしまいます。
そこでここからは、「維持するための環境」と「罪悪感との付き合い方」を用意しておきます。
一人だけ、「完璧じゃない自分」を見せてもいい相手を決める
まず、一つ目の環境づくりです。
完璧じゃない自分を見せても大丈夫な人を、一人だけ決めておく。
それは、友人かもしれないし、家族かもしれないし、職場の同僚かもしれません。
あるいは、オンライン上のコミュニティでもいいと思います。
その人に対してだけは、少し肩の力を抜いた状態の自分で接してみる。
悩みや失敗談を話してみる。
「今日は60点で出してみた」と打ち明けてみる。
そうやって、完璧じゃなくても受け入れられる経験を、意図的に増やしていくことが、心の安全基地になります。
ルールを「禁止」ではなく「上限」にする
二つ目は、日常のルールの作り方です。
完璧主義が強いと、「〜してはいけない」という禁止ルールを作りがちです。
- ミスしてはいけない
- 締切を守れない自分は許されない
- 家を散らかしたまま寝てはいけない
禁止ルールは、守れなかったときのダメージが大きすぎます。
そこで、ルールを「上限」に変えてみることをおすすめします。
- ミスはゼロではなく、「致命的なミスをしない」に変える
- 締切を守れない日があっても、「人に迷惑がかかる前に相談する」ことを自分の義務にする
- 家が散らかっていても、「寝る場所と通路だけは確保する」ことを上限にする
こうすると、完璧に守れなかったときも、自分を全否定せずに済む余白が生まれます。
罪悪感が出てきたときの視点の切り替え
完璧主義を薄めると、どうしても罪悪感が顔を出します。
その感覚自体を消そうとする必要はありませんが、眺め方を少し変えてあげると楽になります。
ぼくがおすすめしたい問いは、これです。
「いま感じている罪悪感は、誰のためのものだろう」
- 誰かに怒られるのが怖くて感じている罪悪感なのか
- 昔の価値観に縛られているだけの罪悪感なのか
- 本当に自分の大事にしたい軸から外れたときの罪悪感なのか
この中で大事にしたいのは、三番目だけです。
本当に自分が大切にしたい軸から外れてしまったとき、申し訳なさを感じるのは自然なことで、その感覚はこれからも守っていきたい領域です。
一方で、一番目と二番目の罪悪感は、昔の環境に適応するために身につけたものであることが多いです。
環境が変わったなら、その罪悪感の役割も、少しずつ変えていっていいはずです。
よくある疑問とつまずきへの答え
ここまで読んでくれたあなたなら、きっといくつかの疑問も浮かんでいると思います。
よく聞かれやすいものを、いくつかピックアップしておきます。
Q. 完璧主義を薄めたら、仕事の評価が下がりませんか。
まず伝えたいのは、「どこを薄めるか」が大事だということです。
評価に直結する部分、つまり相手との約束や、成果物の本質的な部分は、これまで通り丁寧でいて大丈夫です。
薄める対象にするのは、次のような領域です。
- 誰も気にしていないレイアウトの細部
- その場で決めても問題ない、小さな判断
- 自分の中だけのこだわりで、相手の価値に直結しない部分
こういったところの濃度を下げることで、本当に大事な部分に使える集中力と時間を増やすことができます。
すべてを薄めるのではなく、「本質」と「誤差」を分けて、本質にだけ濃度を残すイメージを持ってみてください。
Q. 中途半端なものを出すのが怖くて、手が止まってしまいます。
その怖さは、とても自然なものです。
いきなり恐怖をゼロにする必要はありません。
おすすめは、信頼できる相手にだけ、中途半端な状態で見せてみることです。
- 社内で気心の知れた人に、途中段階で意見をもらう
- 練習中だと伝えたうえで、感想を聞いてみる
- 完成前に一度だけ見てもらう前提で動く
これを繰り返すと、「中途半端でも大丈夫な相手」が少しずつ増えていきます。
その安心感が育つほど、本番で完璧を狙いすぎなくて済むようになっていきます。
Q. 毎日続けられる自信がありません。
毎日続けなくて大丈夫です。
大事なのは、「一度やってみて、体感として楽になることを知る」ことです。
続けるかどうかを決めるのは、そのあとで十分です。
最初の一歩としては、次のどれか一つだけでかまいません。
- 60点で出すタスクを週に一つだけ決める
- ログをつける日を「平日のうち一日だけ」にする
- 守りたいポイントと誤差ラインを一度だけ紙に書き出してみる
これでも十分、「以前の自分とは違う一歩」になっています。
Q. 完璧主義を薄めたら、成長しなくなってしまいませんか。
成長を押し上げているのは、「自分をいじめる声」ではなく、「もっと良くできるかもしれない」という好奇心です。
濃すぎる完璧主義は、この好奇心を押しつぶしてしまいます。
一度のミスで自分を激しく責めてしまうと、挑戦することそのものが怖くなってしまうからです。
完璧主義を薄めると、失敗しても戻ってこられる余白が生まれます。
その余白があるからこそ、人は何度も挑戦できて、結果として成長のスピードが上がっていきます。
Q. 周りがみんな完璧主義のままの環境で、自分だけ薄めても大丈夫でしょうか。
職場やコミュニティの空気が厳しいと、「自分だけ力を抜くなんて」と感じてしまうかもしれません。
ここで意識したいのは、外からは見えないところで濃度を調整するという発想です。
- 表に出る成果物の質は守りながら、裏側の作り方を変える
- 自分の中の基準を、「常に100点」から「基本80点、勝負どころだけ100点」に変える
- 体力やメンタルをすり減らさない範囲で、持続できるペースを自分なりに決める
こうした調整は、外からはほとんどわかりません。
むしろ、適切に濃度を変えられる人のほうが、長期的には安定した成果を出し続けて、信頼を集めていきます。
まとめ:完璧主義をどう選ぶか、その基準
ここまで一緒に歩いてきたところを、最後に整理しておきます。
ぼくがこの記事で伝えたかった芯は、これです。
完璧主義を捨てなくていい。ただ「薄めてあげること」が、むしろ本来の完璧に近づけてくれる。
そのうえで、あなたが自分の完璧主義と付き合っていくときの「選ぶ基準」を、箇条書きでまとめてみます。
- 一日の終わりに、いつもヘトヘトで何も残っていないなら、濃度が高すぎるサインです。
- ミスを恐れるあまり、そもそも手が動かなくなっているなら、完璧主義は守りではなく足かせになっています。
- 頑張った日ほど自己嫌悪が強くなるなら、評価の軸が「できたこと」ではなく「できなかったところ」に固定されています。
- 自分以外の人が、もっと楽なペースで成果を出しているように見えるなら、「濃度の調整」が必要かもしれません。
- 逆に、「ここだけは本気で守りたい」と思える場面があるなら、そこには濃度8〜10を残してかまいません。
- 大事なのは、「どこで濃くするか」「どこで薄くするか」を、自分で選べるようになることです。
そして、この記事全体を通してぼくがお願いしたい、たった一つの行動があります。
今日か明日、「完璧主義の濃度を10段階で自己採点してみて、濃度を1段階だけ薄める実験を一つやってみてください。
守りたいポイントを三つ書き出してもいいし、60点で出すタスクを一つ選んでもいい。
どんな形でも大丈夫です。
その小さな一歩は、誰にも気づかれないかもしれません。
でも、あなたの中ではちゃんと、「前とは違う生き方を選んだ日」として刻まれます。
完璧主義を薄めてあげることは、自分を甘やかすことではありません。
これから長く生きていく自分を、ちゃんと守りながら前に進めるようにするための、静かな準備です。
その準備を、きょうのあなたと一緒に始められたなら、ぼくはとてもうれしいです。





